たまたまであるが、NHK衛星第二で、コンバットを見た。
モノクロの画面が懐かしい。
話はこの上なく地味。
舞台はフランスの農村地帯。
ボロボロのアメリカ兵四人が葡萄酒製造所にたどり着く。そこには家族を戦争でなくした老人がひとり。
「ここを本部に」
と考えていたが、考えることはドイツ人も同じ。
ジープでやってきたドイツ人将校ご一行様は、負傷した少佐を人質にしている。
なんとか少佐を連れて脱出したいサンダース軍曹。
孤独な老人の助けを借り、少佐を樽に入れて逃す一か八かの作戦は成功するのか?
酔っぱらいのドイツ人将校がなかなかよかった。
人が死なない戦争ドラマもありなのねー、と思いつつ、最後まで楽しめた。
ある意味、リアルから逃げているのだけど、それはそれで高度な技術である。なんでもあり、というのはかえってつらい。枠をはめられて、そのなかでなんとかやりくりしようとするからこそ名作が生まれる。かつてのアメリカドラマはそういう匂いに満ちていた。