2007年アメリカ。
金曜ロードショーで観る。TSUTAYAで借りたらDVD品質なのに、テレビで観たらハイビジョン品質なんだから笑っちゃう。へんな時代だ。
ウィル・スミスって、よく刑事役をやっているけど、ここでは泣ける父親役。妻の冷たい視線にさらされる冴えない(というよりドツボにはまった)医療器具のセールスマンを演じている。
小道具として出てくるのが昔懐かしいルービックキューブ。
時代設定は1981年。成功への道が証券会社のインターシップというのがなんとも時代をあらわしている。いまなら絶対、この設定はない。銀行や証券はアメリカ経済の墓場みたいな場所になってる。30年で時代は一巡りするのだろうか。
いまや証券は砂上の楼閣。
どこまでも急拡大する金融の夢が破れたいま、アメリカで成り上がる道は残されているんだろうか。
なんてことを考えながら観ていたら、全編にわたって、切ない貧乏話が続く。この映画をして貧乏話ばかりでつまらんと言う人とはあまり話をしたくない感じだ。
実話をもとにしたそうだが、ラストがいい。成功はまだ遠く、希望の光が見えたところで断ち切れるように終わる。
スタッフ
監督 | ガブリエレ・ムッチーノ |
脚本 | スティーブン・コンテッド |
81年、サンフランシスコ。5歳の息子クリストファーを何より大切に思うクリス・ガードナーは、新型医療機器を病院に売り込む日々。しかし大量に買い込んだ機器は滅多に売れず、家賃も払えない生活が続いていた。そんなある日、彼は高級車から降りた男に成功の秘訣を尋ねたことをきっかけに、証券会社の養成コースに通うことを決意する。受講者に選ばれるように、クリスは人事課長のトゥイッスルへ自己アピールするのだが…。
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD9986/story.html
作品に登場するクリス・ガードナーは、シカゴなどに会社を構える実在の人物で、いわゆる“勝ち組”の人間。しかし一時は住む家を失い、息子と共にホームレス生活をするほどの極貧にあえいでいた。この『幸せのちから』は、そんなクリス・ガードナーの足跡を基に描かれた真実のドラマだ。とはいえ、単に成功を描いたアメリカン・ドリーム物語ではない。むしろ重きを置かれているのは、息子を想う父の愛情。息子を守ろうとする想いこそが、成功への原動力となるのだ。そんな父親をウィル・スミスが真摯な演技で表現。息子クリストファーを演じたウィル・スミスの実子、ジェイデン・スミスとの自然なやりとりが、作品にリアリティを与えている。