第13話

 二つ、いや正確には三つの事件が並行する。
 そのうち二つは関連している。
 舗道上に展開した花屋で花を選んでいる女性がいきなり散弾銃で撃ち殺される。犯人は誰も観ていない。
 その二件となりのビルで、家庭裁判所の判事が撲殺される。
 一方、隣人の息子の自転車の洗礼(なんてものがあるんですな)に付き添ったダニーは、不注意からルーベンの死に立ち会うことになる。不可抗力ではあったが、泥棒に入られた店の奥から放たれた銃弾がルーベンを射貫いたのだった。その母親に拳銃を盗まれてしまい、フラックといっしょに走り回るダニー。
 どうも、花屋で殺された女性といいルーベンといい、最近、無関係な他人の理由なき死が意図的に描かれているような気がする。
 家庭判事の死はそれなりの死。理由がないわけでもなく、試行錯誤の果てにようやく犯人に行き着く。これもアメリカ社会の深い病巣と関連していた。
 NYシリーズはアメリカ版の「相棒」なのかな、なんてね。