創元推理文庫の夜のフロストを読み終えた。
754ページ、ずーっと面白い。
フロスト警部のキャラクターが立っているので、捜査が進展しなかろうがなんだろうが、退屈するページがないのである。こんな本はなかなかない。
作者のR.D.ウィングフィールドが亡くなってしまったのは残念だけど、まだ未訳本があるらしいので、楽しみだ。
それにしても時間がかかった。おもにこちらの体調のせいで。
何回か家のなかでも紛失したし。
結局、1年近くは読んでいたのではないかという気がする。
フロストものは、メインの事件というのがない。ぜんぶの事件がメインで、現実と同じく、捜査する側の事情などお構いなしにどんどん勃発し、現場は混乱に混乱を重ねていく。
個人的には、フロストの事務能力のなさに共感する。
あまりにも長く付き合いすぎたので、いまは興奮よりも喪失感のほうが深い。