第21話

裏切りのメッセージ

 ホレイショが撃たれたので、ああ、最終回かと思う。あまりにもクリフハンガーすぎてバカみたい。
 例によって、ウルフが怪しいんじゃないのというブラフをかまして次シーズンにつなぐが、そんなわけないだろう。
 ロンとの戦い、長引きすぎ。アホまるだしのキャラクターなのに。
 マイアミはそろそろ制作側も嫌気がさしているんじゃないかという気すらする気の抜けた最終回だった。


高層のビルの空き室からマニー・オルテガが飛び降りて死亡する。現場には、ホレイショ、トリップのほか、アレックスの後任の監察医シャノン・ヒギンズが駆けつける。シャノンは早速マニーの死体を調べるが、死の直前に喉が鳴る現象(死前喘鳴)を通常の呼吸と間違え、「(マニーが)生きてるかもしれない!」と叫んで救急班を呼ぶ。すると、どこからか銃撃が! 何者かが確実にマニーを仕留めようとしたようだ。シャノンは銃撃の巻き添えとなり死亡する。
急遽、シャノンに代わってトマス・ウェルナーが後任に。マニーの遺体はモルグに移され、彼の兄フアンが遺体の確認にやってくる。彼は弟の死を嘆き、マニーが悪事に手を染めていたことをほのめかす。
ナタリアとウルフは、マニーが飛び降りたビルの空き部屋で、脚立に付着した血痕を発見。鑑定の結果、血痕はATF捜査官コールドウェルのものと判明する。彼は、かねてから軍需品の違法販売していたマニーをマーク。情報を引き出そうとマニーを締め上げている過程で、脚立を倒して手をケガしたのだという。コールドウェルによれば、結局マニーは何もしゃべらなかったらしい。
その後、銃撃の方向をたどった結果、犯人は近くの立体駐車場から狙撃したことが判明。カリーとデルコは、そこで大量の薬莢と未使用の弾を回収する。また、銃のグリップの破片も見つかり、銃が誤作動した可能性が濃厚に。火薬によるヤケドでERに駆け込んだ患者を追った結果、ロン・サリスが捜査線上に浮上する。
ホレイショは、再び因縁の相手であるロンと取調室で対峙。しかしロンは、射撃場でケガをしただけだと弁明し、銃は捨てたと言い張る。
調査は進み、薬莢に付着した指紋から、ブラッド・ガウワーという男の名が挙がる。ホレイショとトリップは、彼が勤める軍需品の供給会社に出向いて事情を聞くが、ブラッドは出荷時の品質チェックで弾に触れただけだと言い逃れる。
カリーは、立体駐車場で回収した未使用の弾丸をラボで調査。ところが、目を離した隙に弾がテーブルから転がり落ちて火薬が爆発。火災が発生する。幸い、大事に至る前に火は消し止められるが、カリーは証拠を台無しにしたことで自分を責める。しかし、デルコが無傷で残った未使用の弾を発見。それを詳しく調べた結果、弾は1969年に旧ソ連圏で作られた古いものと判明。安定剤が入っておらず、酸化が進んでいたことも明らかになる。恐らくブラッドは古い弾を安く仕入れ、新品として海外に転売して儲けていたのだろう。ブラッドは、その違法行為をマニーに知られたため、口封じで彼を殺したのかもしれない。
カリーとデルコからの情報を受けたホレイショとトリップは、捜索令状を携えて再びブラッドのオフィスへ。結局、グリップの割れた銃が発見され、ブラッドは観念して事の次第を話し始める。マニーから最新式の強力な銃弾の売買の話を持ちかけられたこと、その後、コールドウェルと会っているマニーを目撃し、密告屋だと勘違いして彼を銃で追い詰めたこと、窓から飛び降りたマニーを確実に仕留めるため、発砲してシャノンを巻き添えにしたこと。すべてを白状したブラッドは逮捕され、署に身柄を移されることに。ところが、外に出た途端、黒い車が近づいてきて狙撃者がブレッドを射殺。ホレイショはとっさに銃で応戦するが、車はそのまま逃走する。ブレッドの銃創は射入口が1つだったが、射出口は複数。それを見たカリーは、「ヒューズド・アロイ弾(以下アロイ弾)」と呼ばれる最新式の弾が使われたことに気付く。
アロイ弾は、防弾チョッキも貫く非常に危険な弾。実は、ATFが追っていたのもこのアロイ弾だった。カリーは、コールドウェルに頼んでマニーが接触していたバイヤーのリストを入手。その中に、再びロン・サリスの名前を発見する。
ホレイショは、改めてブラッド殺人容疑でロンを事情聴取。しかしロンは、犯行時刻には裁判所でジュリアと結婚式を挙げていたと言ってアリバイを主張する。ロンがジュリアと結婚したということは、カイルも事実上ロンの息子に…。ホレイショは、ロンの目的はジュリアの財産であり、金さえ手に入ればジュリアもカイルも殺すつもりに違いないとにらむ。ロンは、ホレイショを殺すと言わんばかりの脅し文句を口にするが、ホレイショも、「お前は父の日まで生きていない」と言って抗戦する。
ホレイショは急いでカイルの通う学校へ。学校の前でジュリアをつかまえ、海外に逃げるよう説得する。ジュリアも、午後5時にマイアミ・ショア飛行場で落ち合うことに同意。ホレイショはカイルにも事情を説明するが、カイルは自分を遠くに追いやろうとしているのだと感じて反発する。
間もなく、ホレイショが撃った弾の弾痕が手がかりとなり、ブレッドを射殺した犯人の車が発見される。指紋はなくナンバープレートも外されていたが、携帯電話と連動するカーナビが搭載されていたため、犯人の電話番号が判明。ブレッドの同僚、コリン・マディソンが容疑者に浮かび上がる。
カリーとウルフは、コリンを署に呼び出して取り調べを開始。そんな中、のっぴきならない事情があるのか、ウルフはカリーに取り調べを一任してその場を離れる。コリンは、銃を持った男に脅されてブラッド殺しを強要されたとカリーに告白。司法取引を要求し、黒幕はフアンだと白状する。
ホレイショとデルコはSWATを従え、とある倉庫へ。そこで、アロイ弾を前にしたフアンを捕らえる。実は、フアンこそがアロイ弾売買の大元。良き部下だった弟のマニーを殺された恨みを晴らすべく、コリンにブラッド殺しを命じたのだ。ホレイショは、アロイ弾がどのくらい出回っているのかフアンに尋ねるが、彼はだんまりを決め込む。そして、強気な態度でホレイショの身の危険を警告。その後、拘置所に身柄を移されたフアンは、誰かに電話をかけてホレイショの名を告げ、「済んだら教えろ」と指示する。この頃、アロイ弾はロンの手元に渡っていた。
一方のホレイショは、ジュリア、カイルと待ち合わせているマイアミ・ショア飛行場へ。しかし、そこにジュリアやカイルの姿はない。携帯電話で何かをチェックするホレイショ。すると突然銃声が! ホレイショは何者かに撃たれてしまう。倒れるホレイショ…。体の震えが止まり、ついに微動だにしなくなる。その頃デイド署では、ウルフが携帯電話で「完了した」という謎めいたメッセージを受け取っているのだった…。

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