交渉人スペシャル

 連ドラ後の2時間スペシャル。かつてのSITのメンバーも下半身不随になっている者あり、SPになっている者ありで時間の経過を感じさせる。
 このドラマの魅力はとにかく米倉涼子の無表情と引き締まりすぎたボディにあり、あ、あとちょっと陣内孝則の無口にもあるかな、ま、そんなもんである。
 そんなものでもいまの日本ドラマにははげしく欠乏している成分なので、喜んで見てしまう。
 ストーリーは案の定、ありがち。いまどき、医者の良心なんていらないし、ましてや医療の困窮もいらない。それはもうリアルな問題としてドキュメンタリーでやればいいので、フィクションが後追いしてどうするという感じだ。
 風間杜夫、体型も人相も変わったなぁ。

 手榴弾とナイフを手に人質をとり、3000万円を要求する立てこもり事件が発生。駆けつけたSITの面々が見守る中、犯人・田村(マギー)のもとに単独で乗り込んだ玲子(米倉涼子)は、「私は人質を無事に家族の許に返したい。それと、絶対にあなたの命を助ける」と田村を説得。田村は投降し、人質は無事解放される。事件解決に、チーフの桐沢(陣内孝則)や同僚の木崎(筧利夫)らがホッと胸を撫で下ろした瞬間、突然銃声がこだまし、同時に玲子が倒れた。銃弾は玲子の身体を貫いていたのだ。
  桐沢らは救急車を要請するが、まったく来る気配はない。辺りが騒然となる中、野次馬を掻き分け、一人の男・柚原(風間杜夫)が現れる。医師だという柚原は、機敏に応急処置を行うと、自分が勤務する若葉台記念病院への連絡と搬送を指示して……。
 1ヵ月後。都内5カ所で5人が別々に拉致誘拐される事件が発生する。交渉班の部屋に駆けつけた玲子は、本庁広報部から届いた犯人からの動画を見てがく然とする。人質の中に、なんと先ほどまで一緒にいた友人・留美子(安めぐみ)の姿があったのだ……!
  同じ頃、若葉台記念病院では、柚原が周囲の反対を押し切り、急患を受け入れようとしていた。ベッドの空きがないという他の医師の意見を、7歳の少女を見殺しには出来ないとはねつける柚原。しかも医療ヘリで搬送するという強引なやり方に、医師たちは眉をひそめる。
  誘拐された5人の身元が判明するが、まったくつながりはない。営利誘拐か、政治思想犯の仕業か、それとも劇場型愉快犯なのか……!? 見えない犯人像に玲子たちが頭を抱える中、犯人からの電話が入る。ボイスチェンジャーで加工された声は、身代金として115億5千万円もの大金を要求。犯人は、この金額を聞いて思い当たる人物がいるはずだと続け、その人物が名乗り出ることを期待すると言うと電話を切ってしまう。この驚くべき要求を突きつけてきた誘拐犯は、玲子が想像もしていない意外な人物だった……!?

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