第23話

未解決凶悪犯罪 「ジョセフ」

 最終回。
 タイトルは人名です。
 アメリカでは、親に捨てられた子供がたくさんいて、その子供を里子として引き取って食いものにする人たちもたくさんいる。
 ジョセフもそんな環境で育ち、麻薬にも溺れたけど、更正していまでは10代のための麻薬リハビリ施設ロビンソン・ハウスで働いている。
 事件は、入所者のオーランドが同じく入所者のコーリーに殺害されるところから始まる。
 カウンセラーのジョセフが現場を目撃し、コーリーは逮捕された。ところがその2ヵ月後、ジョセフが法廷で証言台に立つ前夜に自宅で顔を撃ち抜かれ死亡。犯人は見つからず、コーリーは証拠不十分となり釈放される。
 それから1年。ジョセフのクレジット・カードを使おうとした者がおり、捜査が再び動き出し、という展開はまあどうでもいいとして、見所は、どうもジョセフと同じような環境で育ったらしい捜査官のリリー・ラッシュがジョセフにすっかり心理的に共振してしまう点にあります。
 なにがあっても動揺しない人の動揺。
 ここが最終回のサプライズだったんですかね。
 犯人は意外。よくできたミステリーです。