第6話

警視庁特命係 「この胸の高鳴りを」

 殺されるのはロックグループのシンガーソングライター丹野。
 ギターの弦による絞殺。
 犯人として自首するのは恋人の女の子。
 女関係がひどすぎたから、というのだが……。
 話は、ちょっとオカルティックなところがあって、首をひねる。いくらなんでもこのシチュエーションが生まれるのは、偶然が重なりすぎだろう。「螳螂たちの幸福」には、異常を凌駕するだけの堅い精神性があったが、そういうものも感じられない。
 ただ、不可思議な事実も、それが事実である以上、地道に調べていくのが特命チームのいいところ。
 殺された丹野のデビュー曲がサブタイトルの「この胸の高鳴りを」。音楽プロデューサーに認められる楽曲なので、それなりのクォリティを求められるのだが、ちゃんと水準の曲になっていたのがうれしい。細部がでたらめだと一気に観る気がなくなるから。
 それにしても、右京さんはなぜクスリのことにこんなに詳しいのか。薬剤師の資格でも持っているんですかね。シーズンが続くうちにだんだん「ハケンの品格」化してきたりして。
 
【ゲスト】

役名 役者 役柄
丹野 松田悟志 シンガーソングライター
夏生 前田亜季 恋人
福地 玉有洋一郎 マチュアバンドのメンバー。自殺
可奈子 大谷允保 福地の恋人

【スタッフ】

脚本 入江信吾
監督 森本浩史