第5回

モーガン・スパーロックの“30デイズ”第2シリーズ 「無神論者と30日間」

 このシリーズはいつも面白いけど、今回はとくに。観てよかったあ。
 番組中で紹介された統計によると、アメリカではキリスト教徒の占める割合が75%、無神論者が5%。日本とは真逆といってもいいと思う。
 メガチャーチという気色悪い時代の流れは、ほかの番組でも観てすでに知っていたのだけど、あらためて恐怖を感じた。おかしくなってないかアメリカ。
 無神論者の女性(家族あり)が、キリスト教徒の家(プール付き)で30日間暮らすという試み。
 キリスト教徒の無神論者に対する印象がインサートされるのだけど、いわく「心が狭い」「人間的な深みがない」。どっちが!
 無神論者の彼女は、聖書研究の集会に参加する。
「生きていくのに規範となる文書はあるのか」
 と問いかけられる。無神論者の彼女は体験と知識をもとに自分で考えたいだけなのに、なぜ自分で考える必要があるの? と言われているも同然だ。アメリカでは、聖書がマニュアルのように扱われているのだろうか。
 教会の説教も説教というよりアジテーションのノリだ。
 無神論者はキリスト教徒にとってイスラム教徒よりもゲイよりも恐ろしい存在で、レフトらしい。
 キリスト教のライトぶりがよくわかる番組だった。