本書がビジネス書として売れていることにびっくり。
商売の話なんて、書いてないんだけどね。いや、そうでもないか。
でも、もっと切なく、切実に、生きることそのものの話が中心だ。
章タイトルがユニーク。
第1章 | どん底で息をし、 どん底で眠っていた。 「カネ」がないって、 つまりは、そういう ことだった。 |
第2章 | 自分で「カネ」を 稼ぐということは、 自由を手に入れると いうことだった。 |
第3章 | ギャンブル、 為替、 そして、借金。 「カネ」を失うことで 見えてくるもの。 |
第4章 | 自分探しの迷路は 「カネ」という 視点を持てば、 ぶっちぎれる。 |
第5章 | 外に出て行くということ。 「カネ」の向こう側へ 行こうとすること。 |
ここにすべての内容が凝縮されている。
才能がないということに気づく客観性、の重要性について説いている。
底辺には底辺の戦い方があると。
しかし、結果的には西原理恵子はあふれるほどの才能があった。それだけがこの本の矛盾点かもしれない。
とはいえ、★五つ。中学生、高校生必読。教科書よりずっと大切。