第18話

悪意の行方

 事件呼び寄せ人陣川のいらぬ介入により、杉下警部と警察庁経理課の陣川は別々に誘拐され、だるま船に監禁されることになる。この冒頭シーン、どこかで見たことがあると思ったら、「ガリレオで似たシーンがあった」と妻が言った。その時は、携帯の電波が届かないので、窓ガラスを割って携帯を外に投げ出したので、脱出方法は異なるが、シチュエーション的にはちょっと似すぎているかもしれない。
 この事件とも呼べない事件は、学校裏サイトとプロフとmixiを合わせたような感じの掲示板で、偶然の組み合わせから発生した悪意の連鎖の具現化だった。
 悪意の連鎖が、具体的な形をとるプロセスが面白いといえば面白いのだけど、全体としてはいつもの張り詰めた感じが薄く、印象に残らない。冒頭に結末をもってきたのは、まずかったかも。というのも、関係者のひとりがネットの監視の仕事をしていると言った時点でもうネタは割れたようなものだからだ。やはりネットを物語に取り込むのは難しい。
 予告編をみたら、次回の二時間スペシャルはすごく面白そうだ。有終の美はきれいに飾ってくれるかもしれない。


ゲスト

優子 原史奈
真央 金子さやか

スタッフ

監督 東伸児
脚本 櫻井武晴