兄帰る

 wowowドラマW
 木村佳乃主演ということで観てみた。
 題名とぜんぜん違うやないか! とびっくりした。
 正確にいうと、婚約者死体で帰るである。
 失踪者というテーマには興味がないわけではないから引き込まれたが、最初から結末がわかっているドラマはやっぱり観るのがつらい。ハッピーエンドにはなりようがないのだから。
 全体は旅ものといっていい。婚約者の残した遺品から謎の三年間の即席を旅する物語。失踪の理由を探っていくが、共感できるものではなかった。
 二時間という長尺もちょっと無理がある。途中で大学生時代の女友達が集まってお喋るする場面なんて丸ごと不要だった。
 見終わった感想は、いいとこだけつなぎあわけると、そこそこいいかなぁ、という程度。
 あと、あれです、絶対に保証人になるべからず。これはもう、実生活でも体験したけど、このドラマでも重要な因縁として出てくる。現代において、因果は巡るの「因」の部分はかなりの程度、この保証人制度というバカげた仕組みがあるのではないか。バカげているからこそフィクションの仕組みとしても有効なのだということはよくわかるのだが。

ある日、3年前に突然失踪してしまった野田家の長男、功一(高橋和也)が、交通事故に遭い、物言わぬ姿で帰ってきた。残された家族、そして誰より婚約者・真樹子(木村佳乃)の心に静かな波紋が広がる。幼い頃、父親が失踪したことで家族を養う立場になり、いつも「良き兄」でいなければならなかった功一。けれども、彼はそれに不満を感じることも無く、彼なりの熱い夢を抱きながら暮らしていたはずだった。この3年間、何処で、何をしていたのか。そして、どうして、失踪の理由を自分に言ってくれなかったのか。複雑な想いを抱きつつ、愛する者の足跡をたどる真樹子の旅が始まった…。

http://www.wowow.co.jp/dramaw/ani/introduction.html


キャスト

山下真樹子 木村佳乃
野田功一 高橋和也
野田理沙 野波麻帆
野田勝之 山本學
野田ハル子 倍賞美津子
小佐田多恵 加藤治子
小佐田千恵 池内淳子
上原和 黒谷友香
小出秀 笹野高史
大貫悠二 津田寛治
山下広造 石田太郎
山下フサ子 吉村実子


スタッフ

監督 深町幸男
脚本 筒井ともみ
原作 近藤ようこ