第5話

警視庁特命係 「裸婦は語る」

 画家立花(長谷川初範)のアトリエ(妻の実家が豪勢すぎて使っていなかった豪邸)の階段からモデルが転落死。
 事件か事故か。
 緻密に練られた計画ではなかったために、右京の目にはすぐに矛盾が見える。
 胸の怪我、これは階段からの落下ではつかない。すぐ近くにあった甲冑にぶつかってできた傷だろう。
 だとしたら、倒れた甲冑を立てた者がいる。
 仕事場にも音が聞こえないはずはない。
 追い詰められる立花。
 当日夜の立花の意外な行動がインサートされ、事件は終息に向かうが、いちいち恋に落ちないと描けない画家ってどうなのよ。
 画家を型にはめ、きわめて抑圧的な生活を送らせる妻光恵(日向明子)の存在も明らかになるが、こういうのは罪に問えないんだよね。どうみても、モデルの女の子たちは異常な夫婦の軋轢に巻き込まれて死んでいったようにしか見えなかったが。またひとつ割り切れなさを残してくれた佳作。
 捜査一課と珍しく協力関係を結んで解決するところも見所。


【ゲスト】

役名 役者
立花 長谷川初範 画家
光恵 日向明子 画家の妻
妙子 秋山実希 モデル
梅野正美 石井里弥 過去に殺されていたモデル

【スタッフ】

脚本 吉本昌弘
監督 和泉聖治