第5話

FBI行動分析課 「双子令嬢の誘拐」

 誘拐事件。
 学生っぽいノリのパーティのあと、カップルが車で走り去る。冒頭のこの描写で、男のほうがきわめて感じ悪い。酔っぱらいながら運転して、やたら助手席の女に手を出そうとする。死んだらいいのにと思ったらすぐに殺されたので驚いた。
 女はそのまま誘拐されて、FBI行動分析課の登場。
 女の名は、パトリシア。
 非常に珍しいミラー・ツインと呼ばれる一卵性双生児で、妹のシェリルもすぐに駆けつける。
 犯人のメッセージはすべてのセンテンスが「おまえは〜する」という二人称で完結するユニークなもの。この事件は凄いかもしれないと期待を抱かせるが、結局のところ、あまり犯人の性格と二人称の関係がよくわからまま終わる。
 ドラマの前半、というより、ほとんどの駆け引きは電話で行われる。
 説得力があったのは、車で50万ドルを届けに行くシーン。犯人は輸送役にシェリルを指定する。密かにあとをつけるふたり(誰だっけ)は、なぜ犯人は「古い札束を用意しろ」とか「トランクに追尾装備をつけるな」とか言わないんだろうと議論し、瞬時に「それは金が目的ではないからだ」と判断して、犯人からシェリルを守る。
 ここが今回のクライマックスだったかな。
 ギデオンの強気の対応は、よく理由がわからない。
 総じて、犯人の描写が足りなかった気がする。