第3話

「蟷螂たちの幸福」

 相棒シリーズの中にかならず一本は出てくる気がする作家もの。
 名刑事対推理作家。
 推理作家はとんでもないトリックを生み出して実行してしまう。特命コンビがそれを暴く。
 という定番に加えて、今回はいろいろと趣向があって、泣ける話になっていた。
 「自殺か他殺か」など、ミステリーがよく取り上げるテーマが過剰なくらい塗り込められていて、物語を停滞させずよく最後までもたせたなあと脚本家の腕と監督の演出に感心した。トリックよりも、人物配置とか、捜査する側される側の心情とか、そういうところに泣かされます。
 書けない人を支える人のつらさ。
 これ、ほんとにつらいんだよね。
 「相棒」を見終わって、めずらしくしんみりとしたのであります。


【ゲスト】

役名 役者 備考
蓬城静流 荻野目慶子 推理作家
田橋 江藤潤 その夫

【スタッフ】

脚本 戸田山雅司
監督 和泉聖治