「陣川警部補の災難」
いきなり地味な話になってうれしい。
陣川警部補は、特命係第三の男と呼ばれる経理マン。あまりにも犯人逮捕に熱心で持てあまされ、一瞬だけ特命係に放り込まれたが、とうとう捜査から放り出されたというとんでもない人材。正直と熱心さだけが取り柄なので、右京さんには嫌われていない。
マンション前で、陣川警部補と郵便受けを荒らしていた男が揉め、逃走した男は階段から墜落して死亡してしまう。死亡したのは、印刷会社の校正係。一方、陣川警部補が今回守ろうとしていたのは女性ファンドマネージャーの咲江。
印刷会社とファンドマネージャーという関係が出たところで、事件の構造はほぼ解けたも同然で、問題は咲江の心の闇に絞られるが、そこは「他人のお金を扱うのが怖かった」という、ええっー、それで通るんですかあというようなものだった。
事件に見えないものを特命係が事件化するという「発掘系」。事件に見えないわけがないやろっというところで陣川警部補が登場したのかもしれない。
【スタッフ】
監督 | 戸田山雅司 |
脚本 | 森本浩史 |
【ゲスト】
役名 | 役者 | 備考 |
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瀬口 | 原田龍二 | 印刷会社校正係 |
咲江 | 高橋ひとみ | ファンドマネージャー |