フルメタル・ジャケット

 徹夜中、早朝もいいところの時間帯にリビングに降りていくと、テレビから汚い罵り声が聞こえてきた。英語だけど、ろくでもないことを言ってることだけは分かる。アスとかファッキンとか。
 画面に目が釘付け。
 キューブリックかあ。観たい観たいと思いながら忘れていた「フルメタル・ジャケット」。残念ながらすでに後半部に差し掛かっていたが、最後まで観る。
 ラストシーンが怖いよ。この怖さはなんだろう。戦争の怖さというより、アメリカという国の怖さかもしれないな。なんせ音楽がミッキー・マウスだし。戦場ではなく、たとえばウォール街などでも成立するような普遍性を感じた。社会的要請としての非人間性の獲得。
 次は絶対に最初からちゃんと観ようと思った一本です。