再読だと思うが、はじめてのように新鮮に読めた。
この本を読むと、「日本はもう滅びているなあ」とつくづく思う。
廃墟の上で生きていること、生きていかねばならないことを思い知らされる。
高校生の必読書、としてもいいのではないだろうか。
友情に関する青木雄二と宮崎学の論考が興味深い。ゼニの世の中で友情が成立するかという問いは、「連帯保証人になれるか」と置き換えられる。えげつないくらいリアルである。ほとんどの意見が一致する二人が、この問いに対してだけ異なる回答を出すのだ。
本書の要約。
「資本主義はゼニの世の中や。唯物論で生き抜け」