第17話

「女王の宮殿」

 相棒にしては、全体のつくりが弱い気がした。
 若くて美しい子が出てこない、という点は面白かったけれど。そんなドラマ、なかなかないでしょ?



 伊丹の嫌がらせで、山中に置いてけぼりにされてしまった右京と薫。近くにあったファッション界の女王・モナミの屋敷で雨宿りをさせてもらう、というかなり強引な導入部。自然にパーティーに出席するところが、右京さんっぽいというか、ほかの人では無理ですね。

 パーティはいっけん豪華にみえるが、張りぼて。モナミは破産寸前で、それを知らない参加者はみんなモナミにたかろうとしている。うんうん、そういうもんだよね、とふかく納得。虚飾を見破るのは、キャビアの味のひどさや使用人の少なさ、執事がスコッチの瓶を移し替えていたことなどから。このあたりのディティールはさすが。


 やがて、パーティーに出席している人たちの人数が合わないことが判明。一人で3人の人物を演じている男が浮かびあがった。


 豪華さはあるのに、なんとなく面白さに欠ける。そんな回だった。


【スタッフ】

監督 和泉聖治
脚本 戸田山雅司

【ゲスト】

役名 役者
モナミ 大空眞弓 ファッション界の女王
タケル 中村咲哉 モナミの孫
行長 長棟嘉道 タケルの父
服部 下元史朗 画商
和田 加藤仁志 男性モデル